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風香の詩3のパート3

*ただそれだけで


私が欲しかったのは
あなたのやさしい笑顔
ただそれだけで
それだけで
良かった

私は何もいらない
もしも
もしも下さるのなら
あなたのやさしい言葉
ただそれだけで
それだけで
良かった

2003年06月04日

*十年前と十年先


十年前には
辛かったことも
今の私なら
簡単に
乗り越えられる

今の私には
辛いことも
十年先の私なら
簡単に
乗り越えられる

きっとそうだ
きっとそうに違いない

2003年06月04日

*今の幸せ


泣いていたい日も
子供たちには
涙は見せられなかった

何もしたくない日も
家族のご飯を
作らなければならなかった

何もかも捨てたい日も
子供がいたから
逃げ出したりはしなかった

我慢したくない日も
いつもいつでも
我慢しなければならなかった

今の幸せは
その積み重ね

2003年06月04日

*指令塔


体は元気でも
指令塔からの
指令が出ないと
体は動かない

小さな衝撃に
元気をなくした
指令塔
元気を出したいと
思っているのに
元気が出ない

大きな悲しみに
身動きさえできない
指令塔
体を動かしたいと
思っているのに
体が動かない

慌ててどうにかしようと
思ってもダメ
小鳥の声に
安らぎを覚え
優しい言葉に
こころが動く
やわらかな
春の陽射しを受けて
凍りついたこころも
解けていくように
時間をかけて
ゆっくりゆっくり
指令塔にかかっていた靄が
少しずつ少しずつ
消えていく

2003年06月04日

*言葉


言葉がなくても
わかる
あなたの優しさ
ポツリポツリしか
出て来ない
あなたの口から
出る言葉

言葉がなくても
わかる
あなたの思い
人の十分の一にも
満たないだろうな
あなたの口から
出た言葉

言葉がなくても
わかる
あなたの優しさ
あなたの思い

2003年06月04日

*糸


一本、二本、三本・・・
成長と共に張られた糸

今度は年を重ねるごとに
張り詰めていた糸が切れていく
ああじゃなきゃいけない
こうじゃなきゃいけない
そんなこだわりの糸が
一本、二本、三本・・・
切れていく

一本切れて
人のあやまちも
簡単にゆるせて

また一本切れて
細かいことの
一つ一つが
気にならなくなって

今では
こんなにも
こころがゆったり

2003年06月04日

*必要だから


今日は

ついてないんじゃなくて

必要だから

与えられたこと

全てを受け入れよう

感謝して受けとめよう

これからも

生きて行かなければならない

先の為に

2003年06月04日

*春


早く早くと
望んでいたら
なかなか来ない
春なのに

そのうち来ると
忘れていたら
いつしか春は
もうそこに

私の春も
そこまで来てる

2003年06月04日

*消えてしまったデータ


パソコンの調子が悪くなったので
修理に出した
悪い部品を交換してもらって
戻って来た時には
今までのデータはすべて消えて
パソコンは買った時の状態になっていた

修理に出した時には
もう普通の状態ではなかったから
本当に最低限度の大切なものしか
保存しなかった
家族や友人の大切な写真もメールも
アドレスさえも消えてしまった
今まで時間を費やして来た
大切なデータすべてが
一瞬にして消えてしまった

私が家事の合間に一所懸命やって来たことは
こんなにも簡単に
消えてしまうことだったんだ

すべてのデータが消えて
何もなくなってしまったパソコンを
ボ〜っと見つめながら
こんなに簡単には消えないものに
時間をかけることにしようかな〜なんて
ふとそんなことを考えていた

2003年06月04日

*いつものこと


今の生活から
逃げ出したいと思った
それは
一度や二度なんかじゃない
そんなの
いつものことだよ

あの時逃げ出さなくて
良かったって思った
それも
一度や二度なんかじゃない
それだって
いつものことだよ

うう〜んってことは
やっぱり頑張った方が
いいってことかなあ〜

2003年06月04日


☆詩の小部屋「風香の詩」

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