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風香の詩3のパート6

*ゴメンナサイ


まず何よりも先に
苦労をかけた母に
まず何よりも先に
苦労をかけた父に
元気な顔を見せに
行きたいと思うのに
そんな時には
毎日の生活に追われてる

まず何よりも先に
子供の話を
聞いてやらなきゃ
まず何よりも先に
子供をかまって
やらなきゃと思うのに
そんな時には忙しい

どっちが大切なの
ほうっておいていいのと
どこからか聞こえて来る声に
私は心を痛めつつ
ゴメンナサイと
心の中で詫びている

2003年06月05日

*アイちゃん


今年こそは
桜の花を一目見ようと
目の手術をした
アイちゃん

アイちゃんの目が
ようやく
ぼんやり見えるように
なった日
満開の桜は
雨と風で
あっという間に
散ってしまいました

桜がすっかり
散ってしまった日
アイちゃんは
来年の桜は
必ず見ようと
心に決めました
そしてこの日から
目がよく見えるようになる為の
訓練を始めました

2003年06月05日

*今という一瞬


桜の花を見るように
一度逃がしてしまったら
一年も待たなければ
ならないことがある
一度逃してしまったら
二度とは来ないこともある

二度とは来ない
今日という日
そして
今という一瞬
この一瞬一瞬を
私は生きている
一瞬一瞬を
過去にしながら

2003年06月05日

*新しい心で


失敗なんか
いつもする
後悔なんて
毎度のことだ

でも私は
こりもせず
また頑張ろうって
立ち上がる
新しい心で

2003年06月05日

*キャッチボール


私の投げたボール
タイミング良く
キャッチして貰えれば
いいのだけれど
はずしてしまうことも
あるだろう
もしかしたら
気が付かないことだって
あるかも知れない
キャッチボールだからって
返って来るとは限らない

今度会ったら
ちゃんと目を見て
ボールを投げてみよう
私の心が伝わるように
あなたに受け止めて
貰えるように

2003年06月05日

*お写真のおじいちゃん


いつまでも変わらない
我が家のおじいちゃん

亡くなって
二十三年が過ぎた今でも
変わらぬ笑顔で
私たち家族を
見つめているおじいちゃん

おじいちゃんが亡くなってから
生まれた子供たちは
おじいちゃんのことを
「お写真のおじいちゃん」と呼ぶ
お写真のおじいちゃんは
ずっと変わることなく
私たち家族の一員

2003年06月05日

*おじいちゃんの桜


今年もまた
おじいちゃんの植えた桜が
みごとに花をつけた
おばあちゃんは
その桜の一輪を手に
「おじいちゃんの植えた桜が
あまりきれいだったから」と言って
花瓶に挿していた
「きれいだね〜
きれいだね〜」と
何べんも繰り返しながら

2003年06月05日

*桜満開


満開の桜を
見つめながら
明日には
散ってしまうかも
知れないと
ふと思う
あの桜は
知っているのだろうか?
知っているに違いない
花びらを落としたら
葉を付けるのだ

2003年06月05日

*どうぞゆっくり


病むこと
それは
本人は勿論
周りの悲しみ
苦しみは
計り知れない

どうぞゆっくり
休んで下さい
悲しみに痛めた心を
どうぞゆっくり
休ませてやって下さい

2003年06月05日

*やすらかに


まわりの
心配をよそに
君は眠り続ける
やすらかに
あくまでも
やすらかに
やすらかに

涙も枯れ果てた時
「何をそんなに
悲しい顔をしているの
わたしはここにいるよ
何だか
顔色が悪いんじゃない
早く休んだ方がいい」
いつになくやさしい
君の声が
聞こえて来たような
そんな気がした

2003年06月05日

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