風香の蝶の舞う丘「ホームページ一覧」 - 川柳の小部屋 

短歌2(2002.12〜2006)

パート1 あ行


会いたくて早く過ぎてと願ったり 止まって欲しいと願ってみたり

秋の夜は確かに長いはずなのに パソコンすればもう午前様

鮮やかに春告げている水仙の 色に心も染まるひと時

鮮やかに私の前で咲く薔薇が スッと心に入って咲いた

あしたには変わってしまう心です 今の思いを大事にしたい

明日の受験控えて寝ると言う息子 現実逃避したいとも言う

温かい心に心すぐ通う 森のあんずの花愛でながら

あちらこちらダルマ出向いて幸せの 輪を広げます和になるように

あと少しの命の炎と知りながら 尚も生きよと包む木漏れ日

あと少しの命の炎と知りながら 尚もやさしく包む木漏れ日

あなた色にまだ染まりたくない私 今年も咲いた真っ白なまま

あの頃のものはどこにも無いけれど 思い出ここにいつまでもある

あの時と同じ同じ日同じ時 おんなじ場所であなたと一緒

あの人があって今ある私たち 何があっても大切な人

あの人が言ってたよってその言葉 あなたの思いそんな気がして

アパートに独り残して来た息子 桜見守る静かな別れ

甘酸っぱい蜜いっぱいの信州の おりんご贈るエールを送る

雨の日も嵐の日だってあったはず 夫婦の苦労富士は知ってる

ありがとねって全て好意はいただいて 年の終わりにおリンゴ贈る

ありふれた言葉なんかじゃ表せないよ あんまり君がきれい過ぎてさ

あれこれと先走るのも良いけれど まずは自分の足元だよね


いい時期は早いわなんてカレンダー 見ながらめくる明日は六月

いいなって思うやさしい人は皆 どんな人にもやさしいものよ

いいよってただそれだけを聞きたくて だから私は頑張れていた

幾度か同じ季節がまた巡り 変わらぬままの心と出会う

幾たびか話し合っては決めたこと 悪いねなどとくつがえされる

頂いた相手あなたと勘違い かけた電話は留守で幸い

一円も稼がないって今更ね 仕事やめてと言ったのは誰

一年で一キロ増えて二十年 あっという間に戻していいの

いつあなたに会っても困らないように 年を取るのはもうやめにする

いつだって私が私であることを そっと見守り教えてくれる

いっぺんに押し寄せて来た悲しみは きっと一度に去って行くわね

いっぺんにやろうだなんてしていたら 変になりそうそんな片付け

いつまでも朝はボーっとしてる子が 弁当詰めて社会見学

いつもとは違う声して鳴くタマは タンスの上でハエ捕るつもり

いつも見ている色と違うそれだけで 違う世界を見ているみたい

いつになくすっきりしてる今朝の顔 ただそれだけで幸せ気分

いつになく元気でゴミを出しに行く 降る雪の中小ニの娘

いつの間に見えなくなったあの蝶は あなたの部屋のここに居たのね

居てくれるからこそいつでも親孝行 出来る喜びかみ締めている

いなければ楽でいいなと思いつつ 出てく子の身がまだ案じられ

今ここに誰の前にも平等に 与えられてる新しい年

いろいろな思い思えば思うほど 巡る思いの果てしなきかな

嫌な日も苦しい時も笑ったら オーラあふれて輝く私


うぐいすの声をやってとせがまれて 下手な口笛吹いてみている

美しく咲いた菖蒲がポーズ取る 晴れた五月の空を見上て

運動と遠くに止めた駐車場 お風呂上がればどしゃ降りの雨

運動と自分自身に言い聞かせ 家事をしながら心は揺れる


枝を這い山椒の葉を食べている お前いずれはあのアゲハ蝶


美味しさと思いあふれるあの方の 生菓子の味心に染みた

起き上がる度にダルマは強くなる 明るい明日へ一歩前進

起き上がる度にダルマは強くなる 大きくなあれ優しくなあれ

送り出しホッと一息新聞を ゆっくりめくるそんな日がいい

幼い頃祖母から聞いた戦争は 遠くなったが平和も遠い

おじさんのやさしい顔をイメージし ダルマ描けばと娘のアドバイス

お釈迦様の手のひらの上で守られて 自由自在に水は転がる

お手軽に健康増進ダイエット リンゴはいつもあなたの味方

お隣の部屋から襖通り抜け テレビの音と夫のいびき

お願いは一つ平和と的しぼり 代表決めてお参りするの

おばあちゃんに先ずただいまと言ってから パソコン付けてただいまと言う

おやすみと弾んだ声が駆け上がる 雪が降ってるただそれだけで

折り紙を八枚使い箱作り ハンカチと飴入れて母の日

お礼状と思ったばかりに数日後 お詫びしながらお礼の電話

俺やっぱ細かいことが好きなんだ おまえはだいたいおおざっぱだろ

パート2 か行


輝きがスッとあの日に連れて行く 若いあなたと若い私と

学生服姿の君を見ることも もうないものと改めて見る

数少ない言葉の中に詰められた あなたの思いやさしい心

画像で見たあの絵あの文字あの葉書 今ここにある私の元に

片付いて外の景色を眺めては うとうとページめくらぬままに

カメラ担いで今日は南へ明日は北へ 揚がる花火のその先々へ

体にもいいのよ早く食べてみて さーさ お一つ さー召し上がれ

変わらない相手に文句言うよりも こちらが工夫すればいいだけ


昨日まで咲いてた桜散るように 未練残さず君は旅立つ

昨日まで着ていた服は脱ぎ捨てて 夏を楽しむ涼しげな服

昨日まで普通に出来たそのことが 今日は出来ずに涙に暮れる

君がまだ咲いてる時よお願いだ このままずっと止まっておくれ

君はここで咲いててくれるだけでいい 変わらずずっとただ居て欲しい

ギャラリーからステージに立つ君を見る 卒業というひとつの節目

休日を待ってスイカを切りながら 夏も終わりとしみじみ思う

きれいなものいっぱい見せてくれる秋 拾い集めて心に仕舞う

木を植えた頃は通らなかったはず 救急車とか消防車とか


口うるさく無駄に注意をするよりも 働く姿見せびらかそう

車から降りてあなたとあの頃を 少し話してみたい夕暮れ

来るものはどうぞどうぞと招きます あとはあなたにお任せします

クリスマス太ってなんかいられない 美味しいリンゴさー召し上がれ


怪我をした娘のひと月を振り返る 桜はすでに散ってしまって

謙遜して言った言葉を真に受けて そうだねなんて言っちゃったりして


興奮が冷めてするのは良いけれど 数日したら忘れたりして

凍る身のわずかに解けた水滴の 思い描いた夢叶う時

心込め作ったダルマそれぞれに 行く先々で幸せ願う

子どもらの食べる音などパソコンの 手を止めている耳に聞こえる

この海と共に過ごして来た人の 想いがここに染まる夕暮れ

息子の入学周りは知らぬ人の中 知ってる顔が入場してく

困った時の神頼みでもいいんだよ その為にある神様だから

これ済めばもうお終いと思っても 終わらぬうちに次が待ってる

こんなにも伸びてたのかと桜の木 花のトンネルしみじみ眺め

パート3 さ行


先にある春に向かって着々と 芽を出す準備していたんだね

咲く花の色と香りに誘われて 蝶の気分で春を楽しむ

寒い中芽を出していた水仙は 花開かせて春を告げてる

寒くても声掛け合えば温かい 風邪が入れる隙間はないの

寒くなる前の楽しい時過ごす 幸せな秋幸せな時

さよならも言わず立ち去る女の子 早く追ってと見送るベンチ

山菜が宅配便でやって来て タイミング良く子も帰省して

三文の徳は何だか良いけれど 夜まで持つかちょっと心配


幸せな猫の寝顔に負けました 消すに消せないファンヒーター

幸せにしてくれた分幸せに なれるんだろな なるんだろうな

幸せは小さな幸の積み重ね 何もなかったことの幸せ

幸せをダルマに込めて祈ります あなたの幸せ祈っています

幸せをダルマに込めて描きます あなたの幸せ祈って作る

幸せを願える人に幸せが 回り巡って訪れるもの

自転車の盗難登録取られても 車体番号でも分かるのね

自分のこと言う時人のことを言う あなたはあなたで私は私

自分より不幸な人はいるけれど 今は自分のことでいっぱい

十二月終わって次にある月は まだ新しい白いキャンパス

受験生にだってやがては訪れる 光り輝く希望の春が

受話器から息子の言葉まだ消えぬ オレ母ちゃんの子だから判る

食卓にカボチャ 風呂には柚子を入れ 過ぎる冬至にホッと一息

詩を入れてみてってお花くれたから すぐに言葉が浮かんできたの

信州育ち私は美味しいリンゴです さーさお一つさー召し上がれ

信州の山でのんびり陽を浴びて 蝶よ花よと育ったリンゴ


水分は分けて何度も補給して 寝起きに一度体重量る

睡眠は深さだからと言い聞かせ 睡眠不足忘れておこう

末娘はパパとお出かけ昼食は 自分の為に作ったりして

すぐに散る運命と知り咲く花よ せめて命のある限り咲け

少しずつずらして時をいくつもの 時計が刻む私の為に

ステージに向かう子を目で追いかける 卒業証書受け取る姿

素晴らしいあなたの花が開く時 膨らませてる大きな蕾


生徒らは幼さ消えて成長し 先生やつれ今日は卒業

前夜から計画立てて家事をして 今日は土曜日プールに行く日


卒業式数年ぶりに子と写る ふざけた友が切ったシャッター

そっと手でパワー欲しくて触れてみる 仰いでいたら元気になれた

そのうちに直るだなんて待ちながら 他はどうかと見に来たりして

空見上げ遠く輝く星見れば あの日のままの君よみがえる

それぞれに違うお顔を持つダルマ 幸せの輪を広げる笑顔

パート4 た行


体温は低くエンジンかからない 寝不足の目に光る春の陽

たたずんで何を思うか水鳥の 池を見ている目が気にかかる

旅立ちの時を迎えたタンポポの 綿毛は次に来る風を待つ

食べさせて貰らう代わりにない自由 繕った羽背中に仕舞う

頼まれたままになってたスカートに アイロンかけて五月も終わり

タンポポの綿毛がそっとささやいた 高いお空に飛ばしておくれ


ついでにねなんて笑顔で照れ隠し 前置きをして始めたりして

疲れたなたまには少し伸ばしたい 羽を仕舞って家路へ急ぐ

月変わる前に済ませてしまおうなんて 珍しいことだから雨かも

つまらないとかつまらなくないだとか じゃなく黙っていたらいいだけ


手を合わせ祈る姿も愛らしい 童地蔵に訪れた春

天秤にかけて選んだフリーター 十年過ぎて今何思う


遠い日の花火よ私をあの頃に 天轟いて地を揺るがせて

遠くから離れて君を見ていたら 心に君が住みついたのさ

徳島から海越え野を越えやって来た まん丸スダチ可愛いスダチ

どこにでもゴロリと横になれること 感謝忘れて暑いと苦情

閉ざしてた私の小さな隙間から パッと明るく心を照らす

届かなくなって初めて知る痛み 空気みたいに大切な人

飛び出して来そうな犬のカレンダー 清らかな目が心を奪う

取り扱い注意赤ちゃん生物も 桃も豆腐も人の心も

どんな日も見守る月のやさしさと どこか似ているあなたの笑顔

パート5 な行


ない知恵を絞り悩んでいるよりも やさしい人に話すのもいい

内容は日々に薄れて残るのは 嬉しかったか悲しかったか

長い冬耐えて静かに春を待つ 桜似ているウエディングドレス

仲間との別れを惜しみ見送って 明日は我が身と胸膨らます

何々をしなきゃじゃなくて何々を したいなんてねいうのがいいね

何もかも受け止めようと海を見る 生まれ変わって聞く波の音

生ドラをお風呂で食べている娘 はしゃぐ姿をじっと見ている

何度となく流しておいたCDが 今は違って聴こえたりして

何となく私の気持ちが重いのは タマが未だに戻らないから


肉球に風とお日様当てながら 君の動きもちゃーんと見てる

二十三時帰省した子の夕食を 作らされてる冬のキッチン


猫外に出したらカゴのインコ出し 肩で遊ばせパソコン向かう

寝ていても君の話は聞いている ボクってきっと天才かもね

寝てる猫の隣へゴロリ横になる 喉を鳴らして癒してくれる

眠ろうとしてる娘を遅くまで 咳よいつまで続けるつもり

寝る前のメールチェックをする我を 画像と曲がやさしく包む

年月が過ぎても終わることはない ずっと咲いてて伝えておくれ

パート6 は行


果てしなき夢を備えたパソコンに 無限ではない時をささげる

花火見て少しあなたが幸せに なれるといいな なれたらいいな

花開くことを願って待っている 思いを馳せる時の幸せ

母親は当たり易いし言い易い 見て見ぬ振りに騙された振り

春近し日増しに伸びる水仙の 芽を眺めては花待ちわびる


久しぶりに通る景色を懐かしむ 父の言葉は途切れぬままに

久しぶりに見る帰省した子の笑顔 帰ってホッとしてる月曜

左腕に元気右腕にはやる気 寒さに少し気が奪われる

羊もラクダも同じだなんて言うのよね やさしいその目あなたは羊

ひとごとが今は我が身に迫り来る どうやり過ごすその時々を

ひとつずつ心を込めた手作りの ダルマ幸せあなたに運ぶ

ひとつだけ叶えてやると言われたら 迷わず君の幸せ願う

人文字の航空写真その中に 幼さない時の我が子の笑顔

ひらひらと桜の花の舞う中を 君は見事に駆け抜けて逝く


福島の桃で感謝を伝えます インコ見つけてくれた彼女へ

不自由ではあるが餌にはありつける 住めば都と目を瞑ってる

降った雪解かしてくれた太陽は 雪を残して山へと沈む

降る雪にあの娘と仔犬楽しそう はしゃぐ姿が嬉しい私

ふと風に吹かれていたいそよ風に ぽっかり穴が開いたこの胸

太られても困るだなんて娘は笑い 減らして運ぶ父親の元

踏み台にして旅立って行く子どもにも 気を付けてねと笑顔を送る


ポケットに詰めて帰った思い出を 出して仕舞ってまた出してます

本当に大切なことじゃなかったら 白黒はっきりしなくていいよ

パート7 ま行


マシュマロを食べたらしわがなくなると 聞けば紅茶にもう浮かんでる

間違えて仕舞っておいたストレスは 捨てて来ましょう素敵なところ

間違ったことは言わない人だけど お世辞を言える人じゃないから

待ちわびた桜を長く見てたくて 曇った空に安堵している

窓際に吊るされなくて風鈴の 溜まるストレス取れぬまま秋

真夏から翌日春に逆戻り 仕舞った服をまた出している

守られているから私ただ前に 向かい歩いているだけでいい

満面の笑みと書いたら一段と えべっさんからこぼれる笑顔


水色と白のハートが可愛くて 買った手袋はめて見る夢

緑の葉は太陽が好き風が好き やさしい人と自然愛して

皆同じ制服姿の子供等の 中から捜す我が子を捜す

見守りつつ見守られたりそれぞれに 互いを思い今ここに立つ

見る影もない程痩せた父を乗せ 走る車に桜舞い散る


息子から父へ母へとプレゼント 初給料を手にした思い


目の前の煌く灯りのその中に 遠いあの日のあなたと私

パート8 や行


やさしいに今日はきれいも追加され 娘が誉める友だちのママ

やさしくておじさんみたいでかわいくて 聞けば息子と同じ年とか

やらない日だってたまにはあるものさ だけど決してやめたりしない

やらなきゃと思うだけでも無駄だから 気が付いたことすぐにやろうよ

やりかけた仕事手を止めパソコンの 前に座って忘れた時間


ゆったりと娘と冬至の長い風呂 一緒に遊ぶ柚子を浮かべて

夢でいい叶えば尚いい夢描く 描いた夢をいつも見ている


ヨン様の顔の靴下カレンダー ヨン様好きの娘のもらい物

良い年にしようと心少しだけ 引き締めてみる年の初めに 


両親に時々元気な顔見せる あとで後悔したくないから


若いっていいわねなんて君の歌 遠いあの日をひもといている

我がことのように一人で喜んで やったよなんてはしゃいでる人

わかっています多くを語ることはない 信じた道をゆけばいいから

悪い噂信じた人が忠告に 耳傾けぬと注意している

悪いことばかりなんかじゃなかったと 振り返りみる私の歴史

若き日の苦労はすでに流されて 時はやさしく笑顔を包む

2020年07月更新



☆川柳の小部屋

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