風香の蝶の舞う丘「ホームページ一覧」 - 川柳の小部屋 

川柳4(2002)

川柳また俳句
夫や子供の作った句も少し載せています

パート1 あ行


扇ぐ手の団扇も止まり眠る妻

青空があれもこれもとやりたがり

朝寝坊してるニワトリなら欲しい

明日には会える夕陽が沈んでく

暖かい日でしたねえと夜は冷え

あなただけ私の分も年を取り

兄の髪批判した子も染め始め

雨降っているかなと見る水溜り

歩かない人に飼われたのが不運


いい声だうっとり声を聞く会議

家中の膝はしごする末娘

家でする弱い夫のうさ晴らし

石ころも宝に映る幼児の目

石に顔書いた娘の宝物

五日行けば二日休みと子を諭す

居なくなれば新たなボスが現れる


ウーロン茶ならばと飲めば眠れない

梅便り聞いて我が家の梅を見る

うるさがる子に話したい胸のうち

産んだ親知らずに卵並べられ


絵手紙のピリッとしそうとうがらし


お買物やめて片付く冷蔵庫

お給料だけで暮らせる夢の夢

落ちる砂終わってもまだ砂時計

お出掛けも散歩も好きな万歩計

お隣のことまで教えてくれる人

鬼の面つけて時には子を叱り

鬼を出し一夜明けたら春が来た

お日様消え子の成長を告げてる絵

お弁当代わりに渡す五百円

音沙汰なし元気でやっているらしい

お守りが君の思いも乗せて揺れ

お守りも心も揺れる受験生

パート2 か行


帰りたくてみんな黙っている会議

風に乗り言葉を変えて舞い戻る

風任せ雪は旅終え着地する

かた焼きのお煎餅には負けない歯

カタログの人似合ってただけの服

価値観の違う相手とした会話

悲しみは流しましょうと出る涙

体ひとつどこでもなつき暮らす猫

カレンダーめくればそこに過去はない

元祖よりパクリの品が売れている

看板犬が迎えてくれる美容院


着せ替え人形代わりに犬がされている

希望だけ先に走った恋心

希望の星やがて普通の子に育ち

君の元へ思いを流す笹の舟

兄弟で奪い合ってた父の膝


空腹に音を上げている二段腹

草生える庭がおまけの嫁ぎ先

下るしかない坂道の上に立ち

口開けばあの日に戻るクラス会

曇り空洗濯物は風任せ

悔しくて少し聞こえるように言う


激安店普通の品も一つ入れ

結局は全部食べちゃうお徳用

喧嘩しても夫婦一つの舟をこぐ

元気出せ重ねた年に声掛ける


恋をする二人の邪魔もしてる月

行楽に連れて行かれた柿の種

子が出来て以来祈ってばかりいる

子から孫伝え流した笹の舟

コスモスは静かに秋を受け止める

児に塗り絵与えてる間の一休み

子の自慢やっと終われば孫自慢

子の成長願い叶えば年も取る

子の成長願ってつめるお弁当

子の悪いところ互いになすり合い

コマーシャルあのシャンプーが欲しくなり

パート3 さ行


さあ今だタイムリミットあとわずか

先走り母にファイトと言う七歳

咲く時を待ってる梅に降った雪

桜散り心の中に咲いた花

雑草にいろんな罪を着せて抜く

雑草も気持ち良さそう咲き出した

寂しい時猫は私のひざで寝る

寂しさと多忙シーソー乗っている

産地名人ならばれる国訛り


幸せを教えてくれた人の愚痴

塩ふったり砂糖かけたり子を育て

叱ったら猫の反省してる声

仕事中小声で電話かけて来る

七人の敵と談笑した疲れ

失敗が多くて人も許せます

自転車に乗れた娘の輝く目

品数で勝負してます大家族

シナリオをまた書き換えて今日を生き

自分の干支嫌でウサギを買う娘

仕舞った物捜す時間が長くなり

十数年の診たても変わる大病院

受験生らしくないのが居て困り

受験前夜やっとやる気が出たらしい

障子破り猫が作った通り道

冗談と弁解だってする寝言

白星を祈り踏ん張る土俵際

信じてはいない占い見る日課

人生は間違いだらけ誤字脱字


すいていた医者の診たてが気に掛かり

数年で太って詐欺と言われても

末っ子の泣かされ上る演技力

スカートも短くなってもう卒園

好きだよと酒の力を借りて言う

涼しさを望み過ぎたか秋になり

ストレスを封印しては句を作る

砂時計引っ掛かってる星の砂

砂浜にひとつ落として来たピアス


税金の搾り取られた使い道

成長期引いては寄せる子の悩み

先生に演技派ですと誉められた

パート4 た行


体育の時間と決めてウォーキング

大吉を引くのに運を使い切り

体重が増えて増えなくなる写真

大丈夫医者が言うからもう元気

大丈夫今日の夫は上機嫌

倒された自転車風に身を任せ

宝くじやぶれることに慣れた夢

ただ聞いて欲しい話にアドバイス

ただ人の噂話で終わる会

ただの風邪と言ってウイルスまき散らし

食べて寝て遊んで猫はまた眠る

黙っていたらふくれっ面とまた怒る

誕生日過ぎて増えてた年一つ

誕生日娘お嫁に行ける年


父に似た息子またよく似てる孫

中学になっても作る雪だるま


疲れたと先に言われて頼めない

疲れた目休ませペンで書く手紙

次々と変わる子供の欲しいもの

つつがなく過ごし感謝の達磨出す

つながれてばかり無口になった犬


出かかった言葉修正して話す

出てくのはあなた子供は守ります

手のモデル顔も一度は見てみたい

手も口も見守ることが苦手です

手を掛けていない雑草良く育ち

電車待つばあちゃん見かね草を取る


トイレ借り何か買う物探す店

ときめいてきらめいている春に酔う

どこへでも行ける身軽で何もない

飛び切りの笑顔で猫を抱く娘

どんぐりが子に拾われてコマにされ

パート5 な行


泣いていた園児も笑う雪だるま

ないものねだりどう転んでも出て来ない

長生きをすれば嫌な世見せられる

名が付いてお風呂も入るぬいぐるみ

長電話あとの続きはまた明日

仲の良い二人にだってある秘密

流れない星も時々祈られる

流れ星急に願いと言われても

夏休み終えてアサガオ学校へ

夏休み終えて疲れを癒す日々

何ごともなかったように酒を酌む

名前に込めた親の思いが自己主張


似合わないとちゃんと教えている写真

入院でもしたら休める家事育児

入院でもしないと続く家事育児

入学式咲けば桜も誉められる

パート6 は行


ばあちゃんも髪染めようと孫が言う

歯が痛み忘れてた歯を思い出す

走ってる時は忘れていた痛み

始まりも終わりもやはり出るお酒

パソコンを覚えた指が字を忘れ

春だから年を忘れて買った服


引算が嫌いで物が増え続け

人が捨てたゴミをカラスが拾ってく

人様とずらして避ける長い列

人だけを責めるあなたの悪い癖

人前でおんなじことが言えますか

百薬をちっぴり越して飲んだ酒

秒針に時の長さを知らされる


封印した思い句にして吹き飛ばす

古くなりカビ生えて来てホッとする


別々にパソコン向かう夕食後

勉強の邪魔して上がる視聴率


ほどほどの距離が取り持つ夫婦仲

パート7 ま行


まだ親を待っててくれる参観日

まだかまだか犬が車で待ちぼうけ

また今度子供も当てにしなくなり

まだ離れない子にばかり言う本音

窓開けて娘に手を振らせ入る道


見当たらない愛のかけらをまだ捜す

見え透いていても嬉しい誉め言葉

味方にも時には敵になる夫

未記入のままの願いをこめた絵馬

水入り出るに出れない耳の中

見たい日と見たくない日がある鏡

見てた夢目覚まし鳴って幕閉じる


めくったら春に近付くカレンダー

目玉焼き離れ離れに焼かれた目

パート8 や行〜


やきもちを焼かずいられる仲になり

痩せること信じて仕舞うお気に入り


雪解けに背伸びしているふきのとう


良い夫単身赴任してた頃

読めたので書けると漢字書いてみる


ランドセル慣れて来たのか様になり


量より質もう沢山は要りません


レンジには冷めた夕べの出し忘れ


若葉マーク付けて育てた第一子

我が身かも知れない非難またしてる

私の目優しくさせる参観日

私まだ行けるでしょうか天国へ

腕力で親に勝ったと知る息子

2022年12月更新



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