風香の蝶の舞う丘「ホームページ一覧」 - 川柳の小部屋 

川柳9(2005.07〜12)

パート1 あ行


ああすれば良かった過去を振り返る

相手さえ間違えないと良い話

会えないと知って会いたくなる心

青いってずっと思っていたい空

赤い字で土用と書いたカレンダー

足枷も手枷も取れて五十代

汗流しきれいな水と入れ替える

遊んでくれるうちに娘と出掛けてる

与えられた顔と体で生きてます

新しい靴が心を弾ませる

暑いねと声かけ合って過ごす夏

あなたの手借りたらきっと飛べるはず

あなたも私も変われないって思えた日

あの人に会わせてくれる為の人

甘えさせてやろうしばらくタマと居る

雨ならば土砂降りかしら積もる雪

誤った地球の未来選択肢

ありがたい仕事だけれどつい不満

歩いて5分迎えに行って待ちぼうけ

アレルギーだけど私はタマが好き


言いたいこと言えて暮らせて家族です

言い訳は親の介護と更年期

生きている限り女の続く家事

行く先々タマはゴロリと横で寝る

いくつまで生きてくれても残る悔い

いただいた体治してまだ使う

一番の味方一番敵になり

一枚に詰まる思いの写真見る

一枚の写真に懸ける心意気

言ってから言わない方が良いと知る

犬飼うと言った娘の八年後

嫌だなと言ってやってるうちが花

居るだけで心癒してくれるタマ


上に上にゴミ寸前の宝物

動けなくなった私に残るもの

うちの蚊はみんな夫が好きらしい

うちんのが漬けたんですと笑った目

薄っすらと白く解けずに積もる雪

運動会年を忘れて引いた綱


縁あって出会えた人と今も居る


大阪弁って心まあるくなるみたい

大勢で行ってお一人様ひとつ

お買い得のはずのチラシで無駄遣い

お気に入りの鍋でいつでも使われる

送ろうかと聞けば要らぬと素っ気ない

お散歩が済めばご飯と急き立てる

押入れに仕舞う年の瀬アレやコレ

落ち着いて出来る予感の曇り空

男と女違いがあって上手くいく

大人にも子供の頃があったでしょ

同じ血を引いた子孫が生きている

おばあちゃんの何回目かの干支の年

思い出す度にご無沙汰詫びている

思い出す夏にはいつも夢がある

思い出の中でコスモス揺れている

思い出を心に残し過ぎる夏

終わったのは良いが今度はもめている

終わったら何はともあれ一休み

終わる度ホッと一息荷を降ろす

終わるまでジッと座って耐える時

パート2 か行


母ちゃん嫌い息子が好きと言っている

外出の為に早目の家事をする

買い物があって散歩をサボれない

買い物を夫に頼み子も頼み

帰って来た娘あすから夏休み

帰らないタマを小声で呼んでみる

顔文字の笑顔はいつも忘れない

鏡見て最後のチェック忘れない

輝きは遠いあの日に連れ戻す

風さんがそっと残して行ったもの

肩書きを社に置いて来た日のあなた

片隅で良くないことも描きつつ

体ひとつ絞り絞って夢ふたつ

川の字にネコを相手に寝る老後

頑張ったところで所詮こんなもの


傷を負う前にその場を切り上げる

気付かない振りして犬の横通る

気にせずにいたからいつの間にゴール

決めるのはあなた次第と言われても

今日これをやろうと決めて慌てない

今日よりも良くなる明日が待っている

気をつかう息子今夜も寝てる振り

緊張をほぐしてくれた誤字脱字


空腹も寒さ睡魔もなんのその

果物がお腹の隙間埋め尽くす

グラグラの歯が抜けたのと娘の笑顔

比べたら腹が立つから比べない

来るうちはチューも抱っこもしてあげる

くれたのがあなたでそれでお気に入り

苦労してやる程もなし夢の価値


計画を立てたことすら忘れてる

ケータイが親子の距離を縮めてる

化粧した私にポチが通り過ぎ


強引に子に指きりをさせられる

好天の秋へと回る洗濯機

行動を読んで催促してる犬

娘が弾けば下手なピアノも世界一

心癒した言葉いつしか刻まれる

心にも秋が来たようすぐ彼岸

心の隙間に可愛い孫が入り込み

子育ての悔いを生かして孫を見る

今年中に使い切りたいアレやコレ

子どもの頃の私が夏の中に居る

子にとって親は生きてるだけでいい

この体使い生きるという使命

子の心知らない母と閉ざす口

子の年の分も一緒に生きた母

この人も猫好きだったいい人だ

ゴミを出す為の袋に出すお金

転んでも起きてダルマと描く夢

パート3 さ行


さあ乗ってごらんと雲がそこにある

寒い時好んで開く花もある

三回の確認のあと言う苦情

サンタさんへ宛てて娘の書く手紙


字余りにしても言葉は譲れない

幸せの種を気ままに蒔く仲間

叱られて眠った遠い日の私

時効でも冗談なんて言わせない

持参した美味いビールで場が和み

時代の波乗れず途方にくれる日々

実現に向けて一緒に見てる夢

ジッとしてのんびり食べていたい冬

しばらくは空っぽにして遊びます

蛇口ひねる様にいかない雨だから

灼熱の光雨には敵わない

順番が狂うシナリオだってある

冗談じゃないと自分の色で咲く

食卓に四季も一緒に盛り付ける

食欲が秋の訪れ知らせてる

知らないでまじめに聞けば馬鹿を見る

白い歯がキラリあなたが照れている

真実に負けるものかと立ち向かう

真実をまだ知らないで見てた夢


数十年過ぎたあの日に戻す蝶

好きだった雪が私を苦しめる

過ぎる秋に未練残して暖かい

過ぎる夏に未練残している残暑

すぐ話せる電話で先ずはありがとう

少しずつ変えて変わって良い方へ

少しずつ近くなる声我が子かも

少しだけ近付きたくて若作り

涼しさが夏の疲れを癒します

ストレスが溜まると我慢しなくなる

ストレスをちょっと安易に捨てた場所

スッキリと痩せて笑顔の日が続く


セピア色の過去はきれいに塗り替える

洗濯物干す度に見た山は消え


掃除したみたいに見える掃除法

早朝の散歩ひとりになれる時

その後は晴れるしかない雨が降る

そのうちに柿の実だけが残される

そのうちに出会う顔ともする会話

その時々片付けながら生きている

それぞれに輝いていて皆素敵

それはねえ昔むかしの話です

パート4 た行


大丈夫君はちゃあんとここに居る

大地から貰えたような樹のパワー

体調があっさり夢を諦める

体調を写真の顔が物語る

台風が日本丸ごと掃除する

台風のしわざね夏を吹き飛ばす

太陽で居なきゃならない主婦である

太陽と見てた子どもの運動会

立ち上がるだけで気合いを入れる冬

食べさせられ実はうんざりする体

男性が痩せた女性を好むから


小さな秋もやがて大きな秋になる

小さな孫に心半分支配され


尽きるまで咲いてしまおう彼岸花

伝わらない言葉はすぐに持ち帰る

綱引きで痛くなるのと言われても


出過ぎないように足並み合わせとく


堂々と近頃年のせいにする

時少し動かすことが出来たなら

どこででもゴロリうたた寝できる夏

どこで手を抜こうか家事に思案する

途中でやめて数ヶ月経つアレやコレ

特価品よりも隣の高い品

どのカード引いてもそこにあるドラマ

取り敢えず分かったような態度とる

パート5 な行


夏に見た花火一緒に仕舞う秋

夏バテにそっと優しく雨が降り

夏祭り三つ四つとはしごする

夏物と思い出仕舞い衣替え

夏休み終われば家に居なくなる

何があっても月が照らしている地球

何もかも放っぽり出して今夢中

並でいい頑張りたくはない私

名を呼べば駆けて来るけどタマは猫

何枚も撮ってみたのに選べない


肉体改造励む夫のマイペース

日本語が好きで日本を出られない


寝たふりにまだ気付かないパパとママ

寝て起きたらまた新しくなる私

根掘り葉掘り聞かれうっかりついポロリ


飲み込んで次の仕事に取り掛かる

乗りかかった船にしばらく乗ってます

パート6 は行


入ってるはずの財布にないお金

白鳥も一緒になって住める冬

はじめからないと思って生きている

はずしたら指が覚えた開放感

パソコンに誘惑された目の疲れ

話したら二つ三つと縁があり

話すのはみんな内緒のつもりだね

花たちもこぞって日の出待っている

腹が立つ過去の扉に鍵をかけ

春に咲く花の球根植える秋

晴れ渡り見える緑は風に揺れ

万歳で今年も終わる運動会


ピッタリの靴に出会えた時の足

人が居るという幸せの中に居る

人里にうっかり迷い込んだ熊

人それぞれ比べられない比べない

ひとつずつ楽しみながら終わる夏

ひとつ二つ愚痴がはじけたシャボン玉

一人でも悲しむ人がいたらダメ

ひとりなら何があっても飛びません

百均が浮かび出た手を引っ込める

百均に百円よりも安い品

秒針の音が今夜は聞こえる日


富士山がいつでもそこにある暮らし

冬思い浮かべ幸せ浸る夏


平凡という幸せな日が暮れる

ヘトヘトにならない程度主婦しとく


ほころびを縫う者足りず金足りず

ポスターの中でダメよと言う美人

盆だ暮れだと喜んだ日が懐かしい

パート7 ま行


蒔いた種の袋に春の花が咲く

孫の為娘の為と爺元気

孫を見たじいちゃん急に若返る

まだ秋になり切れなくてこの残暑

まだ夏の疲れ癒えないまま多忙

まっいいかあとは詫びたり許したり

迷わずにコレと決めたい分かれ道


水ナスという初めてのナスを買う

見た夢の額には高い宝くじ

三つしかない能力が十をやる

見つめてるポチのおねだりしている目

見なかった聞いてなかったことにする

見守ってあなたの傍で咲いてます

みんな生きてる小さな虫にもある悩み

みんな好き愛してるのはあなただけ


昔の良さ今の悪さを比べても

虫の音が素敵独りでない暮らし

虫の音が夏の疲れを癒します

無駄でしかない言い訳は止めておく

無理したらいけませんよと仏様


恵みの雨降ってようやく明けた梅雨


目が覚めて朝だと思う昼寝起き

目を開けているのに耐えている会議


持って行く徳を積もうと今日を生き

もっと早く好きだと言って欲しかった

パート8 や行〜


やさしさを取ったあなたに残るもの

やらない日あってもやめることはない

やりかけて上に積まれて忘れられ

やりたいこと削り削って夢ひとつ

やることに口出しをするカレンダー


郵便受け元気ですよとあなたの字

誘惑に負けて少うし食べてみる

ゆっくりと歩いて行けば見えて来る

ゆっくりと行けばゆっくり過ぎる時


良いことを見つけ人間やって行く

よく噛んで食べて元気が作られる

良くなる為の手術で命落とさない

翌日になって記念日思い出す

予定分終えたら今日の幕を引く

夜更かしのせいよ体に攻められる

弱音と威厳使い分けては子を育て


楽を知り体は元へ戻れない

らを抜いていいか迷って話してる


理科室の記憶は今も蘇る

立方体いろんな面を持って人


冷蔵庫みたいな中に建てた家

冷蔵庫みたいに冷やす山の雪


我が子のように育て育った猫のクロ

我がままでないから頼み聞いてやる

忘れてた夢がひょっこり現れる

私のあなたでもう少しだけいて欲しい

笑って延びた寿命分だけ若くいる

悪いことだって教えてくれる友

2022年12月更新



☆川柳の小部屋

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