お盆で帰省した長男が、お坊さんに「会いたい」と言うので、 次女も連れお寺へと出掛け、長男は結婚することを報告し、 私は物忘れがひどくなっていた、おばあちゃんのことを相談した。 お坊さんは長男の結婚については「良かったな〜」と喜んでくれたが、 おばあちゃんの話になると、上から降りて来た言葉をゆっくり告げる様に 「半年か一年位で分からなくなる。 もう今から施設を探しておいた方がいい。 今でももう施設に入った方がいい位のものだ。」と、 ポツリ、ポツリ、話してくれたのは昨年のお盆のことだった。 その秋には長男の結婚式も無事に終え、そして気が付けば、 おばあちゃんは目に見えて物忘れがひどくなっていた。 家族の言うことを聞いてくれないおばあちゃんを、 このままにしておく訳には行かないと、 暮れに役場の方に協力をお願いした。 年が明け平成二十年。早速役場から介護担当の方が来て、 優しく諭して、お陰でその日のうちに、 しかも私一人でおばあちゃんを医者に連れて行くことに成功した。 ここで思いもよらない病名が告げられたが、 家族だけで何とかしようと考えず、医者に診せるということが、 すんなり出来たことは驚きとしか言いようがない。 早くに手を打てばもっと良かったと悔やまれもするが、 ここ数年出来なかったことが簡単に出来た。そんな出来事だった。 思えば昨年のお盆から、もうすぐ五ヶ月。 え〜?と思っていたことが本当に起こりつつあるが、 いろんな人たちに協力して貰えば心配はいらない。 勿論、神様にもご先祖様にも、協力をお願いするつもりだ。
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