蝶の舞う丘「ホームページ一覧」 - 詩の小部屋 

風香の詩2のパート7

*母


母は私を責めることはなかった

いつも私の心配ばかりしていた

そんな人はこの世の中に

たった一人しかいない

それは私の母だけ

もうすぐ

成人式を迎える息子を持つ年になって

やっと気付かせてもらえたこと


一方通行のような

深くて大きな母の愛

今度はしっかり受け止めたから

私の気持ちも送りたい

2002年11月10日

*大切なもの


本当にこれは
ここだけの話です
もう二十年以上前のことだから
時効なんですけどね

結婚して数ヶ月が過ぎた頃
私のお腹には長男が居て
初めて体験するつわりに
心も体もパニック状態だったある日
夫の母と
ちょっとしたことでもめて
家を出たことがありました
家を出るからには
離婚の覚悟もしていた
そのはずだったのに
家を離れ
夫と離れてみて
夫と一緒じゃないと
居られなくなっている
自分に気が付いた
一緒にいる時は
ちっとも気が付かなかったことなのに

大きくなった子供達に
大変なことでも打ち明けるように
思いきってその話をしてみると
「実家に帰らせていただきます」なんて
どこにでもあることじゃないと笑って
取り合ってもくれなかった
なあ〜んだ
そんなに些細な出来事だったんだ
今まで背負って来た荷物を降ろすように
私の心はこの日から軽くなった

2002年11月10日

*大人は大きくなった子供


年はあってないようなもの
関係ないよね
子供は思ったことを
そのまま態度に表すことが出来る
だけど大人は理性が働いて
心を剥き出しにはしない
周りのことや
相手のことも考えて
行動する
思っていることを
そのまま態度に表すことは
恥ずかしいことだと
自分を抑えてしまう

本当は大人になっても
気持ちはちっとも変わってないんだよね
大人は大きくなった子供だから
いつまで経っても
思いは一緒
子供も大人も

2002年11月10日

*天秤


これから実験を始めます

大好きなことと

大嫌いなことを

天秤にかけてみましょう

さあ どちらが重いでしょう?


どちらも同じ重さなら

しばらく様子をみましょうか?

何日かして

もう一度量ったら

今度は違っているかも知れません

2002年11月10日

*振り返る


生きている者は
今を生きることに
精一杯

だけど時々
立ち止まり振り返る
ことがある
懐かしい想い出に
浸りたくなる
ことがある

一時想い出に
浸ったら心に
仕舞い込む

そしてまた
現実に戻って
行くのです
前だけ見てまっすぐ
まっすぐ進んで
行くのです

2002年11月10日

*おりがみ


息子を送った帰り道
急に髪が切りたくなって
美容院に駆け込んだ
ここの名前は“おりがみ”
始めて来たのは
末娘がまだ私のお腹にいた頃
その娘も七歳を迎えた

ここには
可愛いワンちゃんがいる
そして
“おりがみ”の名前にふさわしい
優しい美容師さん

美容院を
“ここ”と決めていない私は
思い立ったらどこの美容院でも
飛び込んでしまう
そんな私を
いつでも優しく迎えてくれる美容院
あれから何年も過ぎてしまった今でも
相変わらず初々しい笑顔で

そして相変わらず
元気な姿で
出迎えてくれる
可愛いワンちゃん

2002年11月10日

*たねやんの写真


いつも素晴らしい写真を
ありがとうございます
私のホームページのタイトルが
「風香の蝶の舞う丘」でしょ?
だからずっと蝶へのこだわりがありました
蝶の写真が欲しいなということ
蝶の川柳とか詩が欲しいなっていうこと
でも ちっとも浮かんで来なくて・・・

私は家に来るアゲハチョウを撮って
ホームページに載せたいと思っていました
でも それが撮れなくて
でも 撮れなくて良かった
私が追い求めていた蝶は
あんな立派な蝶ではなかったんです
普通の小さな蝶
たねやんの撮って下さった蝶は
ちょっとそれとは違っているけれど
でも 私の子供の頃に好きだった蝶にどこか似ている 

「蝶」の詩は
下手な詩ですけど
私にとってはひとつの大切な想い出
たねやんがあの蝶を撮らなかったら出来なかった詩
心の奥に仕舞っておいた想いを
言葉にして残すことが出来ました
「たねやん ありがとう」

あなたの作品は
これからも多くの人の心に
多くの影響を与え
いつまでも心に残ることでしょう

2002年11月10日

*蝶


人間て
不思議だね
何十年も
過ぎてしまった今でも
感動した時の場面は忘れない
あの日の映像が今もはっきり浮かぶ

長い長い冬が過ぎても
まだまだ寒さが残る信州の春
急に温度が上がった昼下がり
暖かな陽射しに誘われて
舞う蝶を見つけたのは
まだ私が
小学校の低学年の頃だった
蝶が春を運んで来たようで
私の心も舞っていた

子供の頃に見た
あの蝶は
今も私の心の中で舞う

2002年11月10日

☆詩の小部屋「風香の詩」

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