「もっちゃんちってびんぼうなの?」 小学校に入学して しばらく経った頃 学校から帰った次男が お友だちに聞かれたと言うこの言葉 ついこの間のことのように 思い出されるこの言葉 思い出すたび懐かしくて 可笑しくて・・・
「ぼくんちってびんぼうなの?」と いつになくまじめな顔で聞いてきた次男 どうしてそんなことを言うのか聞いてみると 「もっちゃんちってびんぼうなの?」と お友だちに聞かれたと言うのだ 考えてみると 次男の服のほとんどが 長男のお下がり おまけに入学早々 学校指定のジャージは 継ぎはぎだらけ これでは貧乏と言われても無理もないこと 次男の質問には「そうだね〜」と 軽く答えておいたっけ
ずっと我慢していた次男の反乱は 小学校高学年になって 突然始まった お兄ちゃんのお下がりは もう着ないと言い出したのだ この日を境に 次男は長男の着ていた服は着なくなった 悲惨なのは三男である 長男の服は 直接三男に回すことになった
長男と次男のお下がりを 一手に引き受けることになった三男 ただでさえ 新しい服など ほとんど買ってもらったことがないというのに・・・ 中学に入学してからも お兄ちゃんたちのお下がりの制服に お下がりのジャージ
月日は流れて 高校生になった三男 着ている服のほとんどが 三男が自分で選んだもの
長男、次男、三男 今はそれぞれの個性に合った 好みの服を着ている
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