蝶の舞う丘「ホームページ一覧」 - 詩の小部屋 

風香の詩5のパート7

*春


昔の家族制度は
良かっただなんて
今でもまだ言ってる
そんな頑固親父が
いたって
いいじゃないか
昔は良かった
昔は良かった
何遍も繰り返しながら
その声は次第に小さく
悲しげに消えて行く
声と一緒に
消えて無くなって
しまいそうなほど
小さくなった父 
春はそこまで
来てるから
元気 出そうよ

2004年04月07日

*一瞬の幸せ


昨日までの
春のような気候とは
打って変わって
寒い朝

いつものように
洗濯物を干して
お弁当を作って
家族が一人
二人と
出かけて行く

小走りで
ゴミ出しに出た帰り道
少し遠くを見上げると
薄っすらと雪をかぶった山は
朝の光に照らされて
キラキラ輝いていた
この瞬間
幸せに包まれる

サッ、やり残した
洗い物とおそうじが
私を待っている

2004年04月07日

*素通りした言葉


一度言ったことも忘れて
「それ
さっきも言ったわよ」って
笑われて・・・

もう私ったら
年を取って
ボケちゃって・・・

ううん
違う違う
元々
そそっかしいんだけど・・・

忙しさにかまけて
いつしか私の言葉は
早くなっていた
思いつきで
どんどん出て行った言葉は
私の心にとどまることはなく
素通りして
行ってしまった

2004年04月07日

*心もポカポカ


届いた宅配便の宛名を見ると
昨年友人に「こういう人と友達になるといいわよ」
と紹介された写真屋さんの奥さんからだった
一度会ったきりで
後はメールでのやり取り
詩を書いている私に
素敵な詩を送ってくれる
私の出した本に
彼女の詩も載せさせてもらって
その本を送ったところだった

小包を開けるとぬいぐるみ
「これは娘にだな」と思いながら
同封の手紙を読むと
「プーさんは、みさちゃんではなく風香さんへ。
娘さんがいつもプーさんを持っているので、
お友達としてドーゾ」と書かれているではないか
ぬいぐるみを子供にと下さる方があっても
私にだなんて
今までそんなことは一度もないことだった

その他にも「本の出版記念の思い出にドーゾ」と
どうして手に入れたのだろうか
私と娘のそれぞれの写真が印刷された
マグカップが入っていた

急に春が来たようなポカポカ陽気の今日
思いがけない贈り物に
私の心もポカポカになった

2004年04月07日

*元気になって


年老いた親に
カゼをうつしてしまってはと
しばらくご無沙汰していたら
こちらもカゼを引いているから
大丈夫だから
顔が見たくなったから来いと言う
そうか〜
私の顔がみたいのか〜
この顔でいいのなら
いくらでも見せてやろう
お風呂に入って
きれいになって
早く休んで

あした
元気になった顔を
見せに行こう

2004年04月07日

*自分の心に


どんな嵐の日にだって
どんなに無理をしてだって
やりたいことなら
やるはずなのに
こんなにお天気良くなったのに
一歩も前に進めない
心が少しも動かない
きっと今は
やめておいた方が
いいからなのですね
私は自分の心に
従います

2004年04月07日

*一歩前に


無理しなくて
いいと思うんだよ
人間だって
もっと自然に生きて
いいと思うんだよ
痛かったら
痛いって言えばいいし
欲しかったら
欲しいって言えばいい
悲しかったら
悲しいって言えばいい
本当に本当に
無理することなんか
何にもないんだよ
言ったからって
解決方法が
見つかる訳でもないけれど
一歩だけ前に進める
そんな気がするから・・・
我慢しないで
言ってもいいんだよ

2004年04月07日

*夢


o018 夢


*夢

自然な形で
ごく普通に
続けていたら
もしかしたら
いいことが
あるかもしれない
そんな夢を
見ていられたらいい
その程度の夢でいい

2004年04月07日


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