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風香の詩11のパート2

*すべて任せて


すべて先に行って

必要なことだから

必要があって

起きていることだから

何も心配はいらない

すべてお任せして

今を過ごして

いたらいい

2009年09月22日 16時18分52秒

*入院


人工呼吸機に助けられ
ようやく死の淵から
這い上がったばかりの父に
ここ三日ばかりの
義母の入院騒動で
顔だけ出しては
慌てている私に父は
「もう会えないような気がする」と
寂しそうにポツリと言う

私がそう言わせて
しまったのだ
明日はゆっくり
父に会いに行きたい
娘も連れて

もう義母を独り置いて行くという
心配がなくなった
義母と父は同じ病院に
入院しているのだから

2009年09月22日 16時20分09秒

*飛び回る日々


昨年の今頃は

父と義母をお風呂に入れるのに

困り果て

デイサービスに通わせるのにと

飛び回り

今は入院となったふたりと

ひとり暮らしとなった

母のもとへと

飛び回る日々

2009年09月22日 16時21分19秒

*快方に向かって


看護士さんから
病状を聞いていると
「さよこさん
先生夕食の支度があるから」と
注意する義母

一緒に暮らして
二十七年が過ぎて
初めての義母の入院

氷枕に点滴
カテーテル
動けなくなって
食べられなくなって
数日が過ぎて
こんなになっても
未だ私に指図している

もしかするとこれは
快方に向かって
いるのじゃないかな

2009年09月22日 16時22分07秒

*金メダル


良いことは

言うが金

悪いことは

言わぬが金


ちゃんと出来たら

金メダル


そうだ

ご褒美あげましょう

輝き失わないように

2009年09月22日 16時25分24秒

*ありがたい


そんなことを言ったら

人は傷付くものよって

教えて貰っていると思えば

ありがたいとも

言えるもの

2009年09月22日 16時24分30秒

*無いが如く


新しい年の朝
浮かんだ言葉は
「我あって我なし」

ここに居て
居ないが如く
この体あって
無いが如く

痛みが無ければ
その存在すら
感じられないもの

人を思い自分を思い

2009年09月22日 16時26分43秒

*そうじゃないだろ


私の為に

体がしてることを

私は・・・

眠いからと

コーヒーを飲み

熱があるからと

冷やして・・・

そうじゃないだろ

体に協力して

正常に戻すことだよ

2009年09月22日 16時27分28秒

*穏やかに


昨日までは
歩いていたのに・・・と
入院して三ヶ月が過ぎ

一時間前は
話していたのに・・・と
口からの人工呼吸
一週間が過ぎても
自発呼吸がないまま

その先はいくら考えても
話を聞いても答えが出ない

今後の話をしたいと
担当医に呼ばれた日
何も話さなくなった父が
いつもの表情に戻って
いつもの目で
未だ生きてると
迷っていた私に
答えを出してくれた

わずか三ヶ月半の間に
いろいろあったけれど
気管からの
人工呼吸器にして貰い
多くの人の手を借りて
今は穏やかに
生かされている父

そしてこれからも
穏やかにと願いたい

2009年09月22日 16時28分17秒

・・☆


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