まず何よりも先に苦労をかけた母にまず何よりも先に苦労をかけた父に元気な顔を見せに行きたいと思うのにそんな時には毎日の生活に追われてるまず何よりも先に子供の話を聞いてやらなきゃまず何よりも先に子供をかまってやらなきゃと思うのにそんな時には忙しいどっちが大切なのほうっておいていいのとどこからか聞こえて来る声に私は心を痛めつつゴメンナサイと心の中で詫びている
今年こそは桜の花を一目見ようと目の手術をしたアイちゃんアイちゃんの目がようやくぼんやり見えるようになった日満開の桜は雨と風であっという間に散ってしまいました桜がすっかり散ってしまった日アイちゃんは来年の桜は必ず見ようと心に決めましたそしてこの日から目がよく見えるようになる為の訓練を始めました
桜の花を見るように一度逃がしてしまったら一年も待たなければならないことがある一度逃してしまったら二度とは来ないこともある二度とは来ない今日という日そして今という一瞬この一瞬一瞬を私は生きている一瞬一瞬を過去にしながら
失敗なんかいつもする後悔なんて毎度のことだでも私はこりもせずまた頑張ろうって立ち上がる新しい心で
私の投げたボールタイミング良くキャッチして貰えればいいのだけれどはずしてしまうこともあるだろうもしかしたら気が付かないことだってあるかも知れないキャッチボールだからって返って来るとは限らない今度会ったらちゃんと目を見てボールを投げてみよう私の心が伝わるようにあなたに受け止めて貰えるように
いつまでも変わらない我が家のおじいちゃん亡くなって二十三年が過ぎた今でも変わらぬ笑顔で私たち家族を見つめているおじいちゃんおじいちゃんが亡くなってから生まれた子供たちはおじいちゃんのことを「お写真のおじいちゃん」と呼ぶお写真のおじいちゃんはずっと変わることなく私たち家族の一員
今年もまたおじいちゃんの植えた桜がみごとに花をつけたおばあちゃんはその桜の一輪を手に「おじいちゃんの植えた桜があまりきれいだったから」と言って花瓶に挿していた「きれいだね〜きれいだね〜」と何べんも繰り返しながら
満開の桜を見つめながら明日には散ってしまうかも知れないとふと思うあの桜は知っているのだろうか?知っているに違いない花びらを落としたら葉を付けるのだ
病むことそれは本人は勿論周りの悲しみ苦しみは計り知れないどうぞゆっくり休んで下さい悲しみに痛めた心をどうぞゆっくり休ませてやって下さい
まわりの心配をよそに君は眠り続けるやすらかにあくまでもやすらかにやすらかに涙も枯れ果てた時「何をそんなに悲しい顔をしているのわたしはここにいるよ何だか顔色が悪いんじゃない早く休んだ方がいい」いつになくやさしい君の声が聞こえて来たようなそんな気がした
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