*結婚三十年前夜 |
あと三十年は生きたい と言いながら 自家製の大根をおろし 納豆と混ぜている夫
夫と共に生きて三十年 これから共に生きる 三十年を思いながら 生きて貰わないと 困るよ と言葉を返した
|
☆
| |
*朝食 |
起きるのが 早くなったあの人と 遅くなった私 腹が減っては 戦は出来ぬと 考えるあの人と 働かざる者 食うべからずと 考える私の 離れて行く朝食の時間
もう無理して 合わせなくても 大丈夫な私達
|
☆
| |
*義母(はは)の言葉 |
義母の言葉がまた タイミング良く 救いの手を 差し伸べて来る
私の育て方が 悪くてごめんね また怒っておくから 私の年になれば わかるから・・・
同じ屋根の下で 暮らしていた 義母の言葉
|
☆
| |
*従姉妹 |
従姉妹と会ったのは 祖母のお葬式以来 四十年ぶり 子供が生まれたら 来ると言った伯母が 来てくれたようで… 話せば話すほど 考え方も境遇も よく似てる 従姉妹は母親似で 私は父親似 姉ちゃん姉ちゃんって いつも慕っていた父に 今の私がよく似てる
|
☆
| |
*子どもの一人 |
長女の務め と言っていたわね 偉〜い もしかして 長男の嫁の務め と思って 付き合ってくれてた 子どもの一人って 思っていてね 手に負えない息子も あなたの言う事は聞く よく似たお父さんも 聞いてくれるかしら お願いしますね
|
☆
| |
*私のままで
|
*私のままで
使いごこちが 悪くなった体にも すっかりなれて 仲良く付き合っている
やがて 老いた体の中に 居ることになっても うまく付き合っていく
一番私らしい 私のままで はげましながら いたわりながら
|
☆☆☆
| |
*友子さんの為に |
子どもの為、孫の為と 働き者の友子さん
ある日転んで 日常生活にも困った時 「ここに居たらダメ」 と、心配した人たちが いい所を見つけて来た
ご先祖様も神様も みんな友子さんの味方 転んだことも きっと友子さんの為に して下さったこと
|
☆
| |
*いつでも |
子供達が小さかった頃 少し体調崩した子を 送り出す時言っていた 具合が悪くなったら 先生に言うのよ いつでもすぐ 迎えに行くから
今は母に言っている 何かあったら言って いつでもすぐ来るから
いつでも車の運転を できる状態にして
|
☆
| |
*生きる |
生きて百年という 限られた命の中で 生きたいとか 死にたいとか 思うことは自由だが 生きることは出来ても 死ぬことは出来ない 与えられているのは 生きるだけ いつの日か必ず 訪れるその日まで いつお迎えが来ても いいようにして生きる 慌てることはない
|
☆
| |
*いつだって |
一人で暮らす 年老いた母のことも 遠く離れて暮らす 子供達のことも 話を聞かせてくれる おばあちゃんのことも 自分が幸せでないと 一緒になって 考えることが 出来なくなるから いつだって 今が一番幸せと 思っていられる状態に しておきたい
|
☆
| |
*チャンス |
どうしようかと 思い悩むことはない どうしようかと 思った時が 良くなる為の チャンスなのだから
良い心を全開にして 思ったように 動いて行けば それでいいはず
|
☆
| |
*思い出 |
悲しいこと 辛いこと 嫌なことは 思い出さなくていい 思い出しても 悲しくなくなった時 辛くなくなった時 嫌でなくなった時に 思い出したらいい あんなこともあったと 懐かしく 思い出せるように なったら それからでいい
|
☆
| |
*笑顔に |
「冬を楽しんで」と 言われて ようやく気が付いた 冬の嫌な面だけを見て 嫌だ嫌だと 思っていたことに
人や物に対しても 良い面だけ見ていたら 楽しくなる 笑顔になる 良いことと悪いことは セットに なっているから
|
☆
| |
*おばあちゃんの話 |
おばあちゃんに 「前にも聞いた」って 言ったら 目上の人に そう言うものではない と注意されて・・・と娘
お母さんは どれ位聴いたか 話の途中電話が鳴ると そこで終りになって
「おばあちゃん 話したかったんだ」 聴いとけば良かったね
|
☆
| |
*いつものタマに |
*いつものタマに
捜し物が 見つからない時 いつものタマが トラに変わる時
どこへやったと 言われても 捨てたのかって 責められても
私は静かに 時の過ぎるのを待つ いつものタマに あなたが戻るのを
|
☆
| |
*ある夫婦の物語 |
小鳥につつかれそうに なりながら 「誰がご主人様か わかってない 馬鹿な鳥だ」と インコにまで 無茶を言う旦那さん
小鳥の水を換えながら 「誰が可愛がってるか わかっている お利口な鳥さんね」と インコにまで 同意を求めてる奥さん
|
☆
| |
*時の流れ |
子どもの頃は ゆっくりと 時が流れた
いつの頃からか 何か夢中になっては 早く前へと 駆け抜けた
慌てなくても 良かったのに
何だかいつも 忙しかった
|
☆
| |
*金の卵 |
幼い子供たちを 残して行ったお母さん 残された子供たちや 家族はどんな思いで 過ごしたことでしょう 今では立派に成長して おばあちゃんの手を 離れて行った子供たち
孫の幸せを願いながら 「三人の子供たちは 金の卵」と言われて 騙されちゃったと 笑うおばあちゃん
|
☆
| |
*良いことだけを |
あなたが 喜んでくれるから するのではなく そうした方が 良くなることだけ していたい
やらないと あの人が怒るから やるのではなく そうすることが 良いことだけを していたい
|
☆
| |
*思い出したら |
ニャ〜ゴとは鳴かない 馬なのに ヒヒ〜ンと言われて 悔しがり
ワンとは鳴けない 馬なのに ヒヒ〜ンと言ったと 怒ったり
思い出したら悔しくて あなたを馬に例えたの 考えてたら可笑しくて 何だか馬も気の毒ね
|
☆
| |
*おばあちゃんの言葉
|
*おばあちゃんの言葉
少し我慢すると いいことあるよって 教えてくれた おばあちゃん
これから先 まだまだ 生きて行かなければ ならない私を
支えてくれる 守ってくれる 助けてくれる おばあちゃんの言葉
|
☆
| |
「詩の小部屋」から拾い集めた詩を載せています・・☆
|
☆・・「風香の詩いろいろ」・・☆
|
☆・・次のページもご覧下さい。
| |
|