「風香の詩いろいろ」パート12

12-1.私の中で〜99.皆揃って ヾ(^- ^〃)

*私の中で


誰が来ても
寄って行ってと
言っていた祖母
忙しいって言ったって
死んでく人さえ
いるじゃないって
引きとめて

子供の頃聞いた言葉が
いろんな場面で蘇る

だからそんなに
慌てることない
大丈夫だよって

*人それぞれ


周りからみたら
どうしてって
思えることでも
人それぞれのやり方
というものがあって

試したり
考えた結果
今のその人には
そのやり方
なんだろうな

いい方法が
他にいくらあっても

*シャボン玉


k1710-f12-4.シャボン玉


*シャボン玉

あの日あの時
見てた夢
次から次へ
浮かんで消えた
シャボン玉

消えてなくなる
その前に
急いでメモして
おいたから
今もちゃんと
ここにある
浮かんで消えた
シャボン玉

*またあした


k23-f12-5.またあした


*またあした

やりかけたまま
そのままになって
しまってはと
無理してしまうけど

忘れたら
忘れたで
それもいい

この辺りへ一つ
またひとつ
荷物を降ろして
また
あした

*ひと言


会社を辞めたいって
言った時だって
父は寂しそうな顔で
本当は辞めない方が
いいんだけどな
とだけ言った

私も子供たちに
母さんはこう思うって
ひと言だけに
留めておけば良かった

父だって言いたい事が
山ほどあっただろうに

*夫婦円満


スーパーで
いつも一緒の
ご夫婦を見かける

仲がいいんですね
と、声を掛けると
合わせているだけ
と、ニッコリされて
軽く会釈をすると
もう旦那様の方へ

本当だわ
合わせているだけ
夫婦円満の秘訣ね

*幸せと自由と


会う度にニコニコして
幸せを感謝するように
ありがとうを繰り返す
車椅子に乗って

会う度に怖い顔して
幸せを遠ざけるように
不平ばかりを繰り返す
お元気そうなのに

不自由でも
幸せそうな人と
自由でも
幸せそうではない人と

*笑顔


もう十分生きたから
もうこれ位に
して下さいって
お願いして来たの
と、おばあちゃん

でも一緒に出掛けると
あ〜楽しかった
また連れてって
また美味しいもの
食べましょうよって

また会いたいな
おばあちゃんの笑顔に

*母


家の中で独りになって
色んな不安が
膨らんだんだね
あるはずのない事を
怒って言う
母になってしまって

施設の中で見守られて
人の優しさが
嬉しかったんだね
良くやってくれると
幸せそうに話す
母に変わった

*おばあちゃん


ひどいこと言ったのに
良くやって貰って
ひどいばあさんで
悪かったね
と、おばあちゃんが
言うから
ひどい嫁で悪かったね
と、私も言った
二十七年一緒に暮らし
離れて暮らして五年
私の顔を見ると
孫のことばかりの
おばあちゃんが
今日は珍しい事を言う

*言わない


話したいという
欲求があるから
情報はもれると言う

いっぱい
聞いているはずなのに
おはよう
こんにちは
うふふふふぅ〜
としか言わない
うちのインコ

余計なことは
言わない

☆☆☆

*小さなこと


ヒヤッとして
災難から免れた時
命さえあれば
ほかのことなど
どちらでも
いいことと思う

大変な問題だと
さっきまで悩んでいた
あれやこれが
どちらでもいい問題に
変わる瞬間
小さなことだったと
気付かせてくれる瞬間

*今から準備


どうしようかと
迷ったことも
嫌だ嫌だと
悩んだことも
全てが夢の様に過ぎ
いつの間にか
終わってた

今ここにある幸せも
いずれこの手を放れる
せめて手放すその時に
君が困らないように
君を困らせないように
今から少し準備する

*時に任せて


過ぎ去る時に
身を任せ
今やるべき
ことをしながら
待てばいい

誰にでも平等で
裏切ることのない
時にお任せして
十年でも二十年でも

そうして
嫁いで三十二年が
過ぎました

*この家族で


自分で決めて
生まれて来るのだとか

そうかも知れないし
そうじゃないかも
知れないけれど

生まれる前から
自分で決めて来た人生
自分で決めた事ならば
進む事も 退く事も
出来るけれど
今回は この人生で
今回は この家族で

*母の思い


l017去年より


*母の思い

もう少し生きたいと
言っていた父に対し
もうそんなには
生きていたくないと
言う母

父を見送った
母の杖の歩みが
一段と遅くなった

母は安心して
ゆっくり
年を重ねている

*返事


おはよう
気を付けて
行ってらっしゃい
「う〜ん」

イヤホンを付けた耳に
届いたかな

いくつになっても
子を思う親の心は
返って来るひと言で
ホッとするもの

*アレルギー


アレルギーに
なった時には
初めてのことに戸惑い
治さなければと医者通い
必死にもがいて三十年
今は上手に付き合おう
そう思える様になった

あの人の態度に
訳も分からず
考えの違いに驚き
絶対無理と拒否反応
何度も起こし三十三年
こちらもまた上手に
そう考える様になった

*役割


食べることと
寝ることと
遊ぶことのうち
盲導犬には
寝ることが好きな子が
向いているという

長所ばかりか
短所と思われることも
必要とされている
だから、あの人も
あの子も、私も
いろんな人がいて
いろんな役割があって

*違う個性


何もない時には
バトルを繰り広げる
親子、夫婦、兄弟も
何か事が生じた時には
私にはない違う個性を
発揮してくれるから
価値観の違いに
一緒に居たくない日も
これからこの先
続いて行く未来の
厄除けとして
お守りとして
一日も長く
待機していて貰おう

*検索


分からないことを
夫に聞くと
こんなことも
分からないのか〜・・
と、前置きが長い
息子は何を聞いても
すぐに教えてくれた
グーグル先生に
聞いてみるといいよ
と、教えてくれたのも
息子だった
グーグル先生は
特に優しくはないが
怒ったりもしない

*あの人も


ひどいこと言ったのに
何も言わないで
良くして貰って
ひどいばあさんで
悪かったねと
おばあちゃん

おばあちゃんの
後を追うかのような
生活ぶりのあの人も
ひどいじいさんで…
と、言うのだろうか
ここは目をつむって
許すことにしよう

*光景


 k1683-f12-47.光景


*光景

その立場になった時
寂しいと考える人には
寂しそうに映るし
楽しいと考える人には
楽しそうに映るし
普通と考える人には
普通の光景に映る
同じものを目にして
見え方の違いに驚く
百人居たら
百通りの光景が
あるはずだから
どう映っているのかと
ちょっと想像してみる

*親子


離れて暮らしていても
そこはホラ
やはり親子

子の全てで
あったような親と
親の一部で
あったような子と
共に生きた思い出は
いつもそこにあって
いつだって取り出せて

いいなあ
親子って

*一緒の時も


カメにはカメの
ウサギには
ウサギのペースがある

仲良く暮らすお話は
カメさんは
カメさんらしくて
ウサギさんは
ウサギさんらしい

一緒の時も
貴方はあなたで
私はわたし

*波に乗って


EE008 波に乗って


*波に乗って

目が覚めると
今日が始まっている
今日の波に乗って
一日を過ごす

明日もまた
良い波に乗るには
終わり方が大事

明日にならないうちに
今日の波から
上手に降りること

*自分に問う


自分にとって
大事なことは
何かと問う
やるべきことは
何かと

どちらでも
良いことに
白黒つけようと
して来たことを
振り返りながら
さてさて
やるべきことはと
自分に問う

*これでいい


満足してしまったら
その上には
行かれないかも
知れないけれど
これ位でいいと
思えたらいい
思わないから
大変になる
これでいい
これで十分と
思ったらいい
思いさえすれば
楽なもの
楽しいもの

*好きな自分


どうしようと
思った時
どうしたいかよりも
好きな自分で居る事を
選びたい

楽しそうな自分
輝いている自分
幸せそうな自分
自分らしい自分

何か言いたくなっても
言わずにいる自分を
選びたい

*思うままに


12-56.思うままに


*思うままに

一年後 三年後
十年後 二十年後
今を振り返った時
間違ったと
思える選択も
それはそれで
良かった事
どちらに転んだって
良かったって事は
今、どちらを選んでも
良いという事
頑張らなくても
無理しなくても
今、思うままに

*岩


大きな岩がどけられて
陽が射して
風が流れ始めた
深呼吸をしてみる
いい気持ち
忘れていた
いつもの風景が
目の前に広がる

大きな岩など
初めからなかった

思い込みという
大きな岩がどけられた

*おはようで始まる朝


インコにおはよう
と言っても返事がない
どうしたのかと見ると
羽根をくわえている
それでも
おはよう おはよう
と声を掛けると
下まで降りて来て
くわえた羽根を
置いてから
おはよう おはよう
と返してくれた
今日もインコの
おはようで始まる朝

*孫の成長


入学前には
グラグラしてる
と言っていた孫の乳歯
その歯も抜けて
お祭りには
新しい永久歯が
顔をのぞかせていた
楽しみだなあ
この歯が生えそろう頃
一段と成長するだろう
先の夢を描きながら
今朝も散歩をする
これからもまだまだ
見守っていられるよう

*百一歳ばあちゃん


心臓に続き腸の調子が
悪くなった時も
手術しないで見守った
百歳の時の
コロナ感染も
乗り切った寒い冬
食事、水分ほとんど
摂れていない状況に
延命はしないと
覚悟したお盆前
寝てばかりで食べたり
食べなかったりの
百一歳ばあちゃんは
暑い夏も乗り切った

*花風車


色とりどりの花の風車
リースみたいなの
素敵なご夫婦からの
素敵なプレゼント
ホームページに
奥さんの名前で
のせてみたら
旦那さんの作品という
いいえ 仲良し夫婦作品
みつる&きくちゃんの
作品とした
あれからあの方達は
一体どれ位 笑顔の花を
咲かせたことでしょう

*製氷機


一昨年の夏突然氷を
作らなくなった製氷機
3日程するとまた作り
昨年は3ヶ月休んだ
時々休む製氷機ではと
冷蔵庫を買い替えよう
とするとまた動き出し
今年は大丈夫と
思っていた休日明け
突然の休業宣言
そのうち作るだろうと
氷は冷凍室で作り
動く気になるのを
気長に待つことにした

*一生の付き合い


ここに来てからの
春から秋は
草取りの日々だった
次男を出産後間もなく
花粉症になったあの夏
アレルギー物質は
避けるべきでも
雑草に近付いては
薬を飲む
いつまで続くか
草取りも花粉症も
一生の付き合いでいい
どうも草取りのお陰で
元気でいられるらしい

*それぞれのペースで


結婚して子が生まれ
子が結婚して
孫が生まれた
振り返ると
綱渡りのような日々
あの時があっての
今だけれど
あの時は
何だか忙しかった

今はゆっくりと
流れて行く
それぞれのペースでと
幸せを願う日々が

*見守られて


通る車は皆上手に
猫をよけて走り去る
その姿を見守る
野球少年達
通りがかりの人が
車道から歩道まで運び
最悪はまぬがれて
暫く見守っていた
少年達も去って行く
段ボール箱のベッドを
用意してくれた
電気屋さんの奥さんに
付き添われ見守られ
皆、猫を心配していた

*おじいちゃんの元へ


喉ぼとけも頭も顎も
ちゃんと残っています
立派なお骨です
素晴らしいですと
褒められたお骨を残し
天国へ旅立った
百一歳のおばあちゃん
若い頃お医者さんに
骨を褒められたことが
自慢だったそのお骨は
ひと足先にいった
おじいちゃんの元へ
頑張ったなと褒めて
くれることでしょう

*皆揃って


コロナ禍で百寿の
お祝いも出来なかった
子供の名前は忘れても
五人の孫の名前は
忘れなかった義母(はは)
五人全員駆けつけて
この日は皆揃って
おばあちゃんの百寿の
お祝い そしてお別れ
まあ大きくなったわね
その辺で会っても
分からないわ
遺影のおばあちゃんは
いつも通り微笑んだ

「詩の小部屋」から拾い集めた詩を載せています・・☆


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